広島運転所103系 【最終更新日】
2023年12月3日

 1993(平成5)年に、前年に非冷房115系の置換用として下関運転所に暫定配置された車輌が、広島所の115系とトレードする形で転入してきた。その後、広島所に残っていた115系非冷房車(E編成)の置換用に明石区や淀川区から直接103系が転入し、一大勢力となっていた。先頭車改造車のクモハ103−2500番代(2501・2502)、クモハ103−5001から原番復帰したクモハ103−48、サハ103を方転改造したサハ102(2・6・7・8・11)、1964(昭和39)年製のクハ103−5・35・37・38・43・44、モハ103/102−29、WAU102冷改車や戸袋窓残存車といった雑多な顔ぶれが集結した。
 車体色は、115系同様にクリーム1号に青20号の帯を配した「瀬戸内色」と呼ばれる塗色となった。また、転入当初は側面行先表示機がある車輌もサボを使用していたため、車体側面にサボ受けを設置している点が大きな特徴であった(転入時期によってサボ受けがない車輌もあり)。
 103系4輌編成の運用は、2010(平成22)年3月ダイヤ改正で基本的に113系に置き換えられ、細々と運用に就いていたB09編成・E07編成が2011(平成23)年になって相次いで運用を離脱し、103系4輌編成は消滅した。
 3輌編成のD編成は、呉線快速「安芸路ライナー」のワンマン運転用にクモハ103を先頭とする編成からサハ102を抜く形で2002(平成14)年に3編成が誕生したもので、日中は呉線快速「安芸路ライナー」に充当し、朝ラッシュ時間帯は広島地区での運用を避けて2本が呉線東部、1本が山陽本線由宇を往復する運用が組まれていた。D編成誕生時は「安芸路ライナー」が1時間1本運転だったので2編成で用が足り、1編成は普通列車や呉線東部で使用されていたが、2004(平成16)年から「安芸路ライナー」が1時間2本運転となると、所要4編成に対してD編成は3編成しかないことから、1運用は115系が充当されることになった(ツーマン運転)。
 2008(平成20)〜2009年(平成21)年にかけてクハ103にトイレが設置され、2012(平成24)年から車体色が通称末期色(真っ黄色)と呼ばれる地域色カラーに変更され、最終的には3本とも塗り替えられた。
 227系の投入により、2015年3月14日のダイヤ改正で運用を終了している。



▲宮島口発柳井行の宮島競艇臨時電車で山陽本線を西下するB09編成。行先表示は「ボート専用」。広島運転所103系の定期運用範囲は由宇までだったが、実際には競艇臨で定期的に柳井まで入線していた(現在、競艇臨は運転されていません)。
 【注意】この場所は上下線間に雑草が繁茂して、現在撮影することはできません。


(撮影日:2003年09月07日)



▲2005(平成17)年に岡山区から転入した3編成は岡山色(マスカット色)のまま使用されていたが、2008(平成20)年になって最後まで残っていたE05編成が瀬戸内色化され、岡山色は消滅した。朝夕の2編成併結の8連運用では、写真のように瀬戸内色+岡山色の混結編成を見ることもできた。

(撮影日:2005年08月16日)

103系E04編成

▲D編成の代走で日中の「安芸路ライナー」に充当された「ヨン様」こと新E04編成。先頭は2005(平成17)年にJR東日本から譲渡され、瀬戸内色で初の高運車となったクハ103−828。登場から数年間は朝夜のみの運用に入ることが多く、このように日中走行する姿はなかなか拝めなかったが、2008(平成20)年頃から通常の103系4輌編成の運用に充当されるようになった。
 同編成は2010(平成22)年3月に岡山区に転出したが、運用に入ることなく廃車になってしまった。

(撮影日:2007年07月28日)



▲2008(平成20)年3月改正で日中の呉線広島〜広間に1往復設定された、2編成併結による8連運転(2009年3月改正で消滅)。先頭は戸袋窓が残るB09編成で、戸袋窓が残る最後の現役103系として注目を集めていた。

(撮影日:2008年08月03日)


▲撮影名所可部線上八木〜中島の築堤を走るヨン様 ((´I `*))♪ 2009(平成21)年から京都総合車輌所及び日根野区から113系が転入し、103系の運用を一部置き換えたが、同年9月に113系の本数が一定数に達したことから103系と113系の運用が入れ代えられた結果、この撮影名所を順光時間帯に通過する735M〜740Mが再び103系での運転に戻った。10月の再運用変更で735M〜740Mが再度113系化されると、今度はその前を走る731M〜736Mが休日のみながら103系での運転になり、結局ダイヤ改正前まで撮影名所で103系の姿を撮影することができた。

(撮影日:2009年10月31日)


▲103系4輌編成は2010(平成22)年3月改正で基本的に113系に置き換えられたものの、単線でホーム長も4輌分しかなく、これ以上増発も増結もできない可部線ラッシュ時間帯の定時運転を確保するために、通勤通学時間帯を走る広島〜緑井・梅林(休日ダイヤは広島〜可部)の列車が113系から103系に車種変更され、103系4輌編成最後の「定期運用」となっていた。

(撮影日:2010年09月05日)


▲103系4輌編成最後の「定期運用」は、休日ダイヤでは朝方に広島〜可部を2往復していたため、可部線の撮影名所上八木〜中島の築堤で最後まで103系を撮影することができた。

(撮影日:2010年09月04日)


▲103系D編成の代走で山陽本線を走るB09編成。D編成は、運用3組(131・132・141)に対して配置本数も3本で予備編成がないため、検査時などには103系4輌口が代走することがあった。
【注意】この場所は立入禁止(通行禁止)となり、現在撮影することはできません。


(撮影日:2010年06月24日)



▲呉線快速「安芸路ライナー」を中心に運用される103系D編成も朝夜には呉線東側にも顔を出し、海沿いを走る姿を見ることもできた。

(撮影日:2009年09月20日)


▲一つ上の写真のD01編成は、2012(平成24)年末に末期色に塗り替えられた。カナリア色とは色調が全く異なるものの、不思議と違和感がありません ((´I `*))♪

(撮影日:2012年12月29日)


▲三原市街をバックに沼田川橋梁を渡る末期色103系。黄色い車体色が目立ちます ((´I `*))♪

(撮影日:2013年01月06日)


▲何十回も撮ったはずなのに…引退2日前に103系撮影に出掛けてきました。引退の装飾もなく、いつも通りの姿でコツコツ働く姿が103系らしいと言えば103系らしい最後でした。広島地区の103系は場違い感も漂っていましたが、瀬戸内色も末期色も似合っていましたね ((´I `*))♪

(撮影日:2015年03月12日)

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